簡単な改造をすることで、国内のゲームキューブで海外(北米)ゲームを遊ぶことができます。
ここでは、PICを使った改造方法を紹介します。
PICを使うことにより、キューブ本体のケースに切り替えスイッチの穴をあける必要もありません。
ここで紹介している以外の改造方法については、ゲームラボ1月号(2001/12/15発売)で紹介しています。
<注意>
このページで紹介している内容は海外で販売されているゲームキューブのゲームを、国内のゲームキューブで遊べるようにするものです。コピーソフトなどは仕組み上、一切遊ぶことは出来ません。海外で販売されるソフトであれ、正当にお金を払って買っている以上、所有者には遊ぶ権利があるという考え方のもとに公開しています。
海外のゲーム
いかにもアメリカっぽいゲームです。日本では今のところ未発売です。
海外のゲームはインターネットの通販を利用したり、秋葉原の専門店などで購入できます。
リセットボタンを押しながら電源スイッチを入れるだけです。
これで海外モードでゲームキューブが立ち上がります。
海外のゲームディスクをゲームキューブに入れれば、ゲームがスタートします。
1枚のメモリーカードを国内のゲームと、海外のゲームで共有することは出来ませんので、海外専用のメモリーカードを用意して、海外モードでフォーマットして使用します。
海外モードでゲームキューブが動作中は、パワーランプが点滅します。
改造はそれほど難しくはありません。電子工作などではんだ付けをしたことのあるひとなら何とかなるでしょう。
改造のためには、ゲームキューブを分解するための特殊ドライバー、プログラム済みPIC、配線ワイヤー、先端の細い15W程度の半田ごてなどが必要になります。
ドライバー、PICとワイヤーはこのHPから購入できるようにしてあります。
@キューブの分解、DVDドライブを外す
特殊ドライバーでキューブ本体の裏にある4本のネジを外します。
コントローラ基板がフラットケーブルでマザー基板に接続されているので、フラットケーブルの根元(マザー基板に近い側)を持って、マザー基盤から抜き、基板を外します。
次にファンを固定しているプラスチック部品をプラスドライバーで外します。
その後、DVDドライブの載っているるアルミ筐体のネジを全て外します。
全部で18本のネジで固定されています。
ネジが外れたらアルミ筐体ごと上部に引っ張り、マザー基板からドライブを外します。
ドライブとマザー基板はコネクターで接合されているため多少力が必要です。
左から 本体のネジ、カバーを開けたところ、コントローラ基板、ファンの固定部品
左から DVDを固定しているネジ、メモリーカードにもネジ、DVDドライブを外した
Aヒートシンクを外す
アルミのヒートシンクを固定している6本のネジを外し、ヒートシンクを取り外す。
ヒートシンクの裏には熱伝導率を高めるために、シリコンシート(粘土みたいなもの)がついているため、取り外すときには多少力が必要です。
アルミのヒートシンク
Bマザーボードからモード切替信号を引き出す
写真を良く見て、一番長いリード線をはんだ付けする。今回の改造の中で一番難しい部分ですので、落ち着いて慎重に行います。リード線の先端にも予めはんだを付着させておくと楽です。
引き出した信号線は、ヒートシンクにはさまれないように、チップを迂回させます。
最後に、ヒートシンクを戻してマザー基板の作業は終了です。
モード切替信号の位置、リード線をはんだ付けする場所
リード線を迂回させる
Cコントローラ基板にPICを実装する
海外と国内のモード切替をコントロールするのがPIC(12C509A)です。このPICは内部にマイコンが内蔵されていて、電源立ち上げ時のリセットボタンの状態をみてどちらのモードにするかプログラムされています。PICはコントローラ基板に実装します。
まずコントローラ基板にPICの8番ピンをはんだ付けします。
その後、写真を参考に残りのピンにリード線を接続してください。
海外モードのときLEDを点滅させたくない人は、PICの5番ピンは接続しなくても結構です。
PICの6番ピンはBの手順で引き出したリード線を接続します。
PICのピン配置
コントローラ基板にPICを取り付けます
これで改造は終了です。
あとは元通りに戻せば完成です。
実際に海外のゲームを持っていなくても、海外モードで起動すればキューブのメニュー画面も
英語になりますので正常に動作しているか確認できます。
うまくいかなかった人はもう一度配線をじっくり確認してください。
大丈夫です。そんなに簡単にはキューブは壊れないはずです。(たぶん)